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Weezer The White Stripes
The Who Wilco
Will Smith The Wonder Stuff


    
     
次回作を大胆予想(笑)

本当にこんなジャケットが来るなどとは思っておりませんが来ても違和感ないのがおもしろいですね。


     The White Stripes / White Blood Cells
 評価 A+

彼らを聞いたのは「Elephant」からなのでこのアルバムを聴いたときは少し違和感があった。何というか、厚い、太ってるような印象を受けました。「Elephant」は余分なもの、普通なら余分としないものまでそぎ取った最強のギターロックだと思うんです。白黒の世界の中で巨大な骨組みがあってただただそれに惹きつけられる音でした。いるかもしれないものも捨てちゃって、捨てるべきだったかもしれないものを残したようなどこか不格好な廃墟の巨大なビルを思わせる音だったんですね。だから、このアルバムはまだ色彩というか色づけされてて油が残ってる感じを受けました。十分かっこいいし音の厚みもかなり出せてるのに物足りなく感じてしまいました。これを先に聞いたら「Elephant」を乾きすぎ、とか細いとか物足りなく感じたのでしょうが。 両方好きというにはモヤモヤする。何て言うか、このアルバムは鉄パイプ。「Elephant」はそれを削りに削って刀状態にしたアルバム。ダメージはどちらも大きいが鈍い鉛と無機質な鋭器では印象が全然違うわけで。四方で表して、どちらも右よりで似てるけど片方は上、片方は下。似てても正反対なのだ。どっちもすごくかっこいい、からこそリスナーとしては選びかねる。
この「White Blood Cells」はひたすらに僕を悩ませるかっこいいアルバムなのであまりきかない。このアルバムも肉をそぎ落とした音なのに太って聞かせる「Elephant」がすごい。
     The White Stripes/ Elephant
 評価 S−
ギター.ジャック・ホワイト、ドラム.メグ・ホワイトの一風変わった二人組 (靴を集めるのが大好きだがドラムを叩く時は必ず裸足というメグと映画にもででレニー・セルヴィガーと一時期交際していたジャックの二人ですが兄弟だとか元恋人だとか色々聞く謎のコンビです)のホワイトストライプスです。このアルバムはイギリスで制作されたそうな。
ガレージロック・リヴァイバル・ブームの火付け役となった彼らですが、そのルーツまで掘り下げて余計なものを削り取っていった彼らは焼き直しと低く見られるか神格化されるかで評価が二分するのが残念です。僕はこのアルバムからきいたのですが、1曲目のギターが耳からはなれなかったのを覚えています。この余分なものを、普通では余分としないものまでもそぎ取ったかのような音には衝撃を受けました。それでいて余分かもしれないものを残しているのが他では真似出来ないジャックの才能で、スケールの大きさを感じさせるんだと思います。「White Blood Sells」でも書きましたが廃墟の巨大ビルのような不格好で彩度を極限までへらして鮮やかにみせているように感じました。 ファンの人に怒られるかもしんないけどヴェルヴェットアンダーグラウンドを思い出しました。(あれは美しいまでの骨組みの形式美のアルバムだと僕は思っているので。)その骨組みを不格好にしたような音です。けどこの完成度はすごい。前作のほうがはるかに鮮やかな仕上がりだが、今作は白黒のなかでの輝き といった凄味のある魅力的なアルバムだ。 これは絶対聞くべき。
     White Stripes / Get Bhind Me Satan
  評価 A+

全然おもしろくない。いつもより悪趣味なジャケットのように趣味の悪いギターロックなってしまった。
と、シングルを聞いたときに思った。今までの音とは打って変わって分厚いギターが響き、ジャックが終始裏声で歌っています。ディスコ・ビート風のメグのドラムは、ギターとよく合っていたのだけど、それが逆になまぬるい印象を受けさせた。 何なんだよこれは。ファルセットボイスといい、ギターといい、太いぜ。ぬるいっつの。 前より重厚になってはいるけど破壊力が全然違う。ガレージから抜け出そうとしているのだろうけど、これは失敗だぜ。出直してこい。 とかボロクソ言っていた。 が、恐らく、この曲が作られたのはレニー・セルヴィガーとの破局の頃でしょう。そうすると、どこか悲壮感をただよわせているジャックの金切り声と、力強いギターとドラムとの対比が実にメランコリック。悪趣味な雰囲気も悲しみで自暴自棄のようなものを思わせ、「あ、いいかも。これ。」と思ってアルバム購入に走った。

気づくのが遅かったが、タイトルから惹かれとくべきだった。「悪魔よ、俺の後ろにつけ」 ロバート・ジョンソンじゃん。十字路にでも行ってきたんかい。
ブルース全開か?と胸ふくらませながらシングルの1曲目をふっとばして聞いてみると、不思議なマリンバの音色。シングルでダークネスみたいな奴らになるのかと思ってたら全く違った。3曲目といいブルース節を見せます。ピアノを使った曲が多かったり、カントリー風なものもあったりと、ジャックのギターが目立たなくなってる。 それが、物足りなさを感じさせない仕上がり とまでは行っていないのが残念だが、非常によくできたアルバムだと思う。 1曲目みたいなジャックのギターを聞かされていたら僕はボロクソ言っていたと思うしね(笑) 歌が前に出てきていて、ギターロックではなくなっているが、魂がこもっているのだ。 前にあったあの鋭さなど微塵もなく、ガレージロックからの完全な離脱を見せてくれた。シングル聞いて戸惑っている人でも聞いて損はしないと思う。  彼らは今後どうするんでしょうね。もろにブルースといった曲を作っていくのでしょうか。そしたらジャックは21世紀のエリック・クラプトンだね。 どんな方針であろうと、今作のように意欲十分なのを見せてくれたら応援していくと思う。